グループホームが誕生する前は、
(1)認知症になると安心して暮らせる場がないという高齢者自身の側からみた問題、
(2)安心してゆだねられる場がないという家族側からみた問題、
(3)ケアにより認知症でも生き生きと暮らせる可能性がある大型の施設環境があるものの限界があるというケアを提供する側からみた問題
がありました。
これらの課題を受けて、「認知症であっても住み慣れたまちの中で安心して暮らせる場が欲しい」という高齢者自身や家族の願い、「一方的な管理や過剰な薬、拘束に頼らずに本人の可能性を活かす人間的な関わりをしたい」というケアを提供する側の願いと、認知症の特徴を踏まえた良質な環境作りが欠かせないという建築分野からの働きかけにより「認知症高齢者グループホーム」が誕生しました。
県内では介護保険制度がスタートした平成12年4月1日現在の認知症高齢者グループホームは5事業所(5ユニット、定員45人)でしたが、その後急速に増え続け、平成21年1月1日現在では149事業所になっています。
地域密着型サービス外部評価は、国の義務付けに先駆けてグループホーム事業者同士が協力し合いながら自主的に取り組んできた経緯と実績があります。事業者自らが取り組んだモデル事業等を基盤に国のサービス評価の義務付けが成り立っているのです。また、平成18年10月17日から、小規模多機能型居宅介護事業にも、評価義務が課せられるようになりました。
国では、各認知症高齢者グループホーム及び小規模多機能型居宅介護に原則として少なくても年1回は外部評価を受けることと定めましたが、各都道府県の実施体制の状況に応じて平成16年度末までの間に1回外部評価を受ければよいとの経過措置が講じられました。
本県では、平成16年度末までは、「高齢者痴呆介護研究・研修東京センター」が県の依頼により県内のグループホームの評価を実施し、本会が協力機構としてグループホームと調査員の訪問調査日程等の調査役を果たしてきました。県では平成17年度からの実施に向けて、平成16年度に県内の評価機関(外部評価機関一覧表参照)を選定し、選定された評価機関は平成17年度から本格的に県内の評価業務を行うことになったのです。
| 項目 | 内容・機能 |
| 県の指導監査 | 指定基準・水準を確保する機能 指定基準の要件が満たされているか。 |
| 市町村の立ち入り調査 | 指定基準・水準を確保する機能 妥当かつ適切な共同生活介護が実施されているかを確認するため調査を行い、基準を満たさない点等を把握した場合は県に連絡するなどの対応をする。 |
| 外部評価事業 | 介護保険法に定める指定基準・水準は確保されていることを前提として、目的水準(<サービス>のあるべき姿)に引き上げていく機能。 |
地元主導の外部評価事業を通して、
グループホームの質がもっと上がると確信しています。
![]() |
福島県認知症高齢者グループホーム連絡協議会 会長 森重勝(もりしげかつ)さん (ロング・ライフ・フクチャンち) |
当連絡協議会を立ち上げて今年で3年目を迎えますが、グループホームの数は年々増えてきています。今でも「いくらぐらいかかるのか」「入った後どのような生活をするのか」「特別養護老人ホームと何がちがうのか」といったご質問をよくお受けします。家族や利用者の疑問や不安を解消し、地域とよりよく関わっていくためにも、まずはグループホームの考え方をしっかりとお伝えするのがスタートラインだと考えています。ちなみに当事業所(ロング・ライフ フクチャンち)の場合、申込みの方には重要事項の説明とともに自己評価(134項目)と外部評価(72項目)の結果を事前にお見せし、私たちの経営理念や運営体制、介護サービスなどについて詳しくご説明しています。
これまで外部評価は、高齢者痴呆介護研究・研修東京センターに依頼していましたが、評価判定が出るまでに1年以上もかかる場合があり、その間に自己評価で改善できた項目もかなり多くありました。これからはもっと短期間で判定を出していただけると、事業者だけではなく、利用者のためにも助かります。外部評価事業は地域によって状況が異なりますので、その土地の風土や考え方を知り抜いている地域の人が外部評価を行うということは本当に良いことだと思います。私たち事業者は"評価される側"としてガードしてしまっては駄目だと思います。お互いに意見の相違や思い込み、勘違いが生ずることがありますが、率直に話し合いをすることにより、第三者評価事業者の皆さんの意見をグループホームの運営に反映させて、入居者の皆様によりよいサービスの提供ができ、質の向上に役立てていきたいと思います。今後共、判定結果をもとに一歩踏み込んで、協議会としては、県内全体と各方部毎に分け、研修会や勉強会を通して、情報の共有化を行い、「今すぐに改善できるもの」「お金をかければ直せるもの」「自分たちの考えを改めれば直るもの」「時間をかけて直していくもの」などに分類し、職員一丸で問題の解決にのぞみます。外部評価は、グループホームの質を上げるチャンスであると同時に、社会的信頼を築く大きなチャンスですから。
グループホームの質とは、介護サービスの充実と「利用者」「家族」「職員」のチームワークに加え、地域とどれだけ密着しているかがポイントだと思います。認知症はふつうの病気とはちがいますから、地域と関わりを持とうと思えば十分可能です。
先日、グループホームの農園で種まきをして、余った種をご近所の方にあげたところ、後日「半分ぐらい芽が出たよ。」「ウチも半分くらいかなあ」なんて微笑ましい会話がありました。小さな出来事ではありますけど、地域とともに暮らしていくというのは、こういうことの積み重ねなのだと思います。もっとグループホームのことを地域の方々に知っていただいて、将来的には自由にお茶を飲みに来ることができるような、地域交流の場にしていきたいですね。
【福島県認知症高齢者グループホーム連絡協議会の グループホームの加入事業者数の推移】

| 評価機関番号 | 1 |
| 法人名 | 社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 |
| 所在地 | 福島市渡利字七社宮111 |
| 代表者氏名 | 瀬谷 俊雄 |
| 選定年月日 | 平成17年4月1日 |
| 担当部署 | 福祉振興課 福祉サービス評価推進室 |
| 電話・FAX番号 | TEL024-523-1256 FAX024-524-2228 |
| 評価手数料 [社協会員] | <グループホーム>1ユニット(2名)140,000円、 <小規模多機能> (2名)140,000円 [非会員]プラス50,000円 |
| 評価機関番号 | 2 |
| 法人名 | NPO法人 福島シルバーサービス振興会 |
| 所在地 | 福島市中町5番18号 |
| 代表者氏名 | 長澤 榮治 |
| 選定年月日 | 平成17年4月1日 |
| 担当部署 | 事務局 |
| 電話・FAX番号 | TEL024-528-0408 FAX024-528-0418 |
| 評価手数料 [社協会員] | 1~2ユニット(2名)110,000円、 3ユニット(4名)165,000円 |
| 評価機関番号 | 3 |
| 法人名 | 会津医療生活協同組合 |
| 所在地 | 会津若松市東千石1丁目2番13号 |
| 代表者氏名 | 篠田 恵子 |
| 選定年月日 | 平成17年4月1日 |
| 担当部署 | 介護事業部グループホーム外部評価受付係 |
| 電話・FAX番号 | TEL0242-28-1272 FAX0242-27-6944 |
| 評価手数料 [社協会員] | 1~3ユニット(2名)100,000円 |
| 評価機関番号 | 4 |
| 法人名 | 特定非営利法人 福祉ネットワーク |
| 所在地 | いわき市錦町竹の花20番地 |
| 代表者氏名 | 芳賀 孝正 |
| 選定年月日 | 平成17年4月1日 |
| 担当部署 | 外部評価担当 |
| 電話・FAX番号 | TEL0246-63-6766 FAX0246-63-6774 |
| 評価手数料 [社協会員] | 1ユニット(2名)150,000円、 2ユニット(3名)170,000円 3ユニット 事務所との協議 |